ゴーストタウン
チェルノブイリ原発事故から二十数年。その後の近隣の街や国をバイクで回ったロシア人の方のレポート。
1986年。俺は生まれたか生まれてないかくらいの年だ。この事件については、名前と石に囲まれた原発の姿しか知らない。
このレポートを見ていて、実際にあんな所がこの地球にあるのかと思った。まるでゲームの世界みたいだ。
でも実際、あそこで生きていた人達が居て、多くの死んでいった人達がいる。
なんだか、不思議な感覚。
原発の中にはまだまだ有害な物質が埋まっているらしい。この人によれば、全体の5%くらいしか回収出来なかったそうだ。残りの95%は未だにあの石の中に封じ込められている。
放射能の影響が消えるまで数百年。俺たちは影も形も無くなってるだろう。
もしかしたら、あそこに危険なものが封印されているとうことを知っている人間すら居なくなっているかもしれない。
もし、遠い未来。何も知らない人達があれを開けてしまったとしたら、と思うとぞっとする。
もしかして、過去にも何かを封じ込める為の遺跡があったのかもしれない。そして、それを俺たちはホイホイ開けていってしまったのかもしれない。
そう考えてもぞっとする。
レポート内で、時が止まった街と言った表現をしていたが、まさにそうだなと感じた。
だからどうだってことじゃないけど。なんて言えば良いんだろ。ウマく言葉にできないけど、なんかとってもショックだった。